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「被写体に人の息づかい」 −フォトグラファー 川崎輝正さん(25)
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| 何げない日常の風景を被写体に、カメラを向ける川崎さん
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ニューヨークの街角で、いたる所に掲げられた星条旗に心が揺らいだ。国旗に覆われた世界が背後につきまとっている。
「その場所で生活を営んでいる人々は、何事もなく暮らしている。政治的に利用されている星条旗と人々の暮らしのギャップに驚いた」
高校を卒業後、写真を続けるかどうか、悩んだ末、2003年2月、ニューヨークに飛んだ。あの悪夢の「9・11」後の星条旗と米国人の愛国心も驚きだった。「日本で国旗のはためく街角など見たこともなかったので国旗に覆われた街角の光景は驚きだった」
アートシーンのあふれるニューヨークから帰国して迷わず写真専門学校に進学した。「生きる」をテーマに京都、滋賀、大阪などを舞台に写真を撮り続けるフリーカメラマン。
子どものころから父親に連れられ美術館へ通って美術大志望だったが、絵画でなく写真にはまった。京都に出て写真家のアマノ雅弘さんと知り合い、写真の世界を目指した。
「ドキュメンタリーでも、報道写真でも、商業写真でもない。あえてジャンルにはこだわりたくない。アートの意識もなく自由に写真を撮る」
今、生まれ育った野洲の何げない風景を撮っている。
「アメリカから帰って、アートのシーンは、かつてあこがれていたロンドンやニューヨークだけでなく、日常の足元にもあることを実感した」
人間の意識、生きるをテーマにしたアートシーンは身近な暮らしの中、さりげない日常の中にあることを、あの星条旗の群れは教えてくれた。
日常的な風景の中に垣間見る人間の意識。そこに生きる人の息づかいを被写体からあぶり出したいのかも知れない。
「まずは30歳までに基盤をつくって、その間にアートセラピーの勉強をしていきたい」
気負いのない、自然体の生き方は崇高な「生きる」をテーマにした自分自身へのチャレンジのようにも感じられる。
暮らしの中のありふれた風景にレンズを向ける「フリーカメラマン」の人生はスタートしたばかりだ。
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